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MCQカバレージ【優勝者インタビュー】村上颯太 5年間追い続けてきた夢の舞台

2019年05月21日(火)10:23 大会・イベント
【優勝者インタビュー】村上颯太 5年間追い続けてきた夢の舞台
by Yuichi Horikawa


ミシック・チャンピオンシップ予選(以下mcqと記載)優勝者、村上颯太さん。

スイスラウンド8回戦、シングル・エリミネーション3回戦。

これは、このイベントに優勝するために必要なラウンド数です。

村上さんは、このラウンドを1マッチも負けることなく、mcqを駆け抜けました。

唯一彼が勝たなかった試合は、スイスラウンド最終の8回戦目、ID(合意による引き分け)をおこなっただけでした。

まさに、怒涛のごとく駆け上がった村上さん。その優勝直後に、インタビューをさせてもらいました。

――優勝おめでとうございます!今のお気持ちは?


 
村上「ありがとうございます。嬉しすぎる。本当にやばいですね!」

――さっそくですが、本日のイベントについてお聞かせください。
村上「何でも聞いてください」

デッキ選択について


――今回使用されていたデッキが、エスパー・ミッドレンジでしたが、その理由はなんだったんでしょうか?
村上「2日前に、大木さん(@pinkbomwithaman)がMO(magic online)のmcqで入賞したデッキのノートを販売されていて、それを購入して読んだので、このデッキにしました」

――なるほど。直近の結果を残したデッキですので、有力な記事に間違いないですね。ちなみに、エスパーのデッキは以前から使用されていたのでしょうか?
村上「そうですね。《復讐に燃えた血王、ソリン》と《時を解す者、テフェリー》をカードプレビューで見たときに、(次の環境は)エスパーのデッキが強そうだなと思ったんですよ。それで、エスパーのデッキを使っていて、最初は《万面相、ラザーヴ》とか入れてたんですけど、《復讐に燃えた血王、ソリン》で釣る(墓地から戦場に出すこと)と強そうだなって。でも弱くて、余裕で抜けていったんですけどね」

――《万面相、ラザーヴ》は、ぜんぜんダメでしたか?
村上「《万面相、ラザーヴ》、《徴税人》、《秤の熾天使》みたいな感じで、除去されても最悪トークンが出るみたいなミッドレンジを《復讐に燃えた血王、ソリン》4枚を軸に作ってて調整してたんですが、あまり強くなくて……。結局、一般的な大木さんのデッキに落ち着いた感じですね」

――大木さんとは、一緒に調整されたりしてたのですか?
村上「いえ、直接ってのは無くて、同じグループに属してる感じで、エスパーがMOで成績残したり、昨日のmcqを突破したりしていたので、エスパーいいなって感じですね」

――他のデッキの候補はありましたか?
村上「一応、グルールも候補にあって、一緒に調整しているグループの友人がグルールでmcqの決勝までいっていたので、今回のデッキとグルールをMTGアリーナで回していたんです。その感じだとグルールよりも、エスパーの感触が良くて結局エスパーになりましたね」

イベントに向けての練習について



――今回のmcqに向けて、MTGアリーナでは、どれぐらい練習されたのでしょうか?
村上「今回はほとんどやってないですね。前々シーズンは、けっこう走っていてミシックランクまで行ったんですが、前シーズンは、プラチナとかで止まっていたので全然やってないですね」

一呼吸おいて、村上さんは続けてくれました。

村上「だから、ほとんど、他の方法で練習しましたね。記事読んだりとか、そういうので今回は準備した感じですね」
――今シーズンは回数が少なかったと言っていましたが、MTGアリーナがはじまって、何か競技マジックに対して変わったことはありますか?

村上「そうですね。スタンダードの調整が結構苦痛というか、MOでやるのがあまり好きじゃなかったんですよ。MOのカード価格はすぐ変動して高くなってしまって、調整するのにすごくお金がかかっていたんですよ。でも、MTGアリーナではそれが無いので、すごくよかったし、やりやすくなったなって思ってますね。あと、ちょっとした空き時間でも、さくさく練習できるのが手軽でいいですね」

――スタンダードの調整は、ほぼMTGアリーナですか?
村上「そうですね。MOはほとんど起動してなくて、スタンダードの調整は、ほぼそうですね」

マジック暦とマジックとの出会いについて



――マジックは、はじめられてどれぐらいになりますか?
村上「『タルキール覇王譚』のときなんで、5年ぐらいになりますね」

――きっかけは何だったんですか?
村上「もともと、他のカードゲームをやっていたんですが、『タルキール覇王譚』のときに話題になって、一緒にやっていたみんなもマジックをはじめだしたのと、ドラフトがすごく楽しそうだったんでやってみようかな、ってのがきっかけでしたね」

――競技イベントには、どれぐらいから出るようになったんでしょうか?
村上「もう、最初っから競技思考というか、プロツアー(ミシック・チャンピオンシップの全身の大会)に出たくてマジックをはじめたって感じです」

――なるほど。ということは、マジックを始める前からプロツアーがあることを知っていたんですよね?何で知っていたのでしょうか?
村上「もともと、カバレージを読むのが好きで、マジックの記事も読んでいたのでプロツアーがあることはそれを通じて知っていましたね。カバレージをきっかけに、『タルキール覇王譚』より以前にマジックを始めようと思ったタイミングもあったんですが、《精神を刻む者、ジェイス》が暴れまくっていた時代で、マジックをやっている人からも止められて、スタンダードのデッキもすごく高くて始められなかったんですよね、そのときは」

今日のイベント中のついて


決勝戦の大戦前の様子。

――本日のイベントのことについてお聞かせください。1マッチも負け無しと、かなりの好成績でしたが、何か今日はいけそうだな!みたいな気配はありましたか?
村上「いえ、それが全然で、いつも調子が良いときは、最後失速することが多くて、ダメかなぁ~って結構思ってましたね」

――それはどんなときですか?
村上「トップ4見たときに、赤単は有利だなと思ってたんですが、グルールがけっこうキツくて、組み合わせ的に決勝はグルール確定だったので厳しいなって感じでしたね」

――エスパーはそこまでグルールに弱いイメージは無かったのですが、けっこうキツいもんでしょうか?
村上「めちゃくちゃに不利って訳じゃないですが、メインは結構きつくて、とにかく《主無き者、サルカン》がキツいですね。用なしになったPWが急に4/4になって殴ってきますからね。サイド後は少し有利になりますが、感覚的に6:4ぐらいかなってマッチですね」

――なるほど。今回のイベントで活躍したカードは何かありましたか?
村上「《古呪》ですね」
 
村上「自分のPWを2体倒して、《ドミナリアの英雄、テフェリー》にカウンター乗せて奥義(大マイナス能力)で勝ったり、《戦慄衆の将軍、リリアナ》にカウンター乗っけて奥義で勝ったりしましたね。かなり良かったですね、もう一枚あっても良かったかなって思いましたね」

――印象的な試合はありましたか?
村上「うーん、そうですね……。途中、市川さんに当たったんですが、めちゃくちゃ緊張してプレイミスがいっぱい出てしまって(笑)未だに、緊張でプレミするのはもっと頑張らないといけないなって、印象的でしたね」

プロツアーとミシック・チャンピオンシップへの想い

――プロツアーを目指してマジックをはじめられたということは、プロツアー予備予選(以下Pptqと記載)にも出ていたのでしょうか?
村上「そうですね。Pptqは何度か抜けて、確か5か、6回ぐらいはプロツアー地域予選(Rptq)までいきましたね」

――5回以上のRptq参加とは、かなり精力的にプロツアーを目指していたんですね。プロツアーとは、村上さんにとってどんな場所なんでしょうか?
村上「そうですね、一番ヤバイ場所で戦えるところですかね?」

――ヤバイ?
村上「なんと言うか、一番強い人たちが集まる場所なので、そこで戦ってみたいなって想いですね」

――プロツアーやミシック・チャンピオンシップは、村上さんにとってかなり思い入れの強い場所なんですね。
村上「そうですね。一時期、マジックをやめてしまおうかって思う時期もあったんですが、プロツアー出れるまでは絶対やめられないなって思って続けてきましたね」

――プロツアーやミシック・チャンピオンシップの魅力って何でしょうか?
村上「強い相手と戦って勝てたときの達成感がやめられなくて、それでカードゲームを続けてきたんで、もっとも強いマジックプレイヤーが集まる場所がそこなので、それが一番の魅力ですね」

村上さんにとって、マジックとは?



――では、最後に、村上さんにとってマジックとは何でしょうか?
村上「趣味ですが、生活の中心にあるものですね」

――中心ですか?
村上「マジックと出会って、カードショップで働くようになったり、海外のグランプリに出たりと、趣味でありながらも、生活の真ん中にあるものが、マジックかなって思いますね」

――なるほど!すばらしい!この度は長い時間ありがとうございました。


>村上颯太「エスパーミッドレンジ」






プロツアーを目指し、マジックの道を歩みだした村上さん。

5年間という長い道のりを経て、ついに手に入れた夢の舞台への1枚の切符。

彼はバルセロナの地でいったいどんな戦いをするのでしょうか?

より強い相手と戦って勝ちたい、そう話していた村上さんにとって、ミシック・チャンピオンシップは最高の舞台と言えるでしょう。

彼が、名の知れたプレイヤーを打ち破る吉報を、私は期待せずにはいられません。


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